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機構案内

Vol.5 欧州訪問 その2(2025.3)

機構長戦略室だより

2025年3月

Vol.5 欧州訪問 その2

2024年9月26日から3日間にわたり、ボン大学で共催シンポジウム 'Disaster and the Humanities: Preservation, Management, and Heritage'「災害と人文学:保存、管理、遺産」を開催しました。ボン大学のZöllner 教授と本機構の若尾理事が1年以上かけて準備したもので、世界各地で大規模な災害が起きている近年の状況を踏まえて、このようなテーマでシンポジウムを開催することとなりました。

シンポジウムに先立ち、9月26日の午前中にボン大学Hoch学長を表敬訪問しました。ボン大学からはHoch学長を始め、 Münch副学長、Zöllner教授他3名、人文機構から機構長の木部と若尾理事、大場研究員 他7名が出席し、2時間ほど意見交換を行いました。ボン大学からは、人文機構の各機関が所有する資料がどのように共有されているか、外来研究員が人文機構を訪問したときに、全機関の利用が可能かなどの質問があり、今後に繋がる意見交換であったと思います。

表敬訪問風景

26日の夕方に、オープニング セレモニーが開催されました。Hoch学長、木部の挨拶に続き、在デュッセルドルフ日本国総領事館の河原節子総領事の挨拶があり、そのあと早稲田大学/ボン大学の縣公一郎教授、国文学研究資料館の渡辺浩一教授による基調講演が行われました。縣教授のテーマは「日本の防災政策」、渡辺教授のテーマは「江戸の洪水」で、いずれも今回のシンポジウム「災害と人文学」の問題提起となるものです。

ボン大学 Hoch学長 挨拶

人間文化研究機構 木部 挨拶
渡辺教授の基調講演
司会の Zöllner教授と若尾理事

27日と28日は、以下の5つのセッションが行われました。
27日:セッション1:Saving Cultural Resources「文化資源の保存」
セッション2:Disaster and its Records「危機とその記録」
セッション3:Digital Humanities「デジタル・ヒューマニティーズ」
28日:セッション4:Local Culture and Nature「地域の文化と自然」
セッション5:Sustainability and Resilience「持続可能性と復元力」

 当日の詳細なプログラム(所属と役職はシンポジウム当時のもの)を下に付けておきます。どのセッションでも、ボン大学と人文機構の両方からの発表者が、ヨーロッパや日本における災害や資料保全の状況を報告するというプログラムになっています。これまで私たちは、ヨーロッパの災害について報道では聞いていたものの、事情を詳しく知ることがなかったので、それを知るよい機会でした。また、私たちの取り組みをヨーロッパの方々に知ってもらう上でもよい機会となりました。お互いにそれぞれの地域の状況を知り、問題の共有ができ、大きな成果を上げたと思っています。意見交換では、第2回目の開催を希望する声も聞かれました。それへ向けて検討を始めなければと思っています。

発表風景1
発表風景2

人間文化研究機構
機構長 木部 暢子

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Disaster and the Humanities:
Preservation, Management, and Heritage

Interdisciplinary Symposium of the National Institutes for
the Humanities of Japan and the University of Bonn

Bonn, 26.-28.9.2024

9月26日 16:00
開会式
Michael Hoch (ボン大学学長) 
木部 暢子(人間文化研究機構長)
河原 節子(在デュッセルドルフ日本国総領事館総領事)
基調講演
縣 公一郎(早稲田大学教授)
Katastrophenschutzpolitik in Japan: Bestandsaufnahme und Perspektiven der Institutionen
渡辺 浩一(国文学研究資料館教授)
A Series of Compound Natural Disasters: Flooding in Edo Aggravated by a Volcanic Eruption
9月27日
セッション1:Saving Cultural Resources「文化資源の保存」
天野 真志(国立歴史民俗博物館准教授)
Preservation and Succession of Local Historical Culture: Current Status and Problems of Disaster Management in Japan
セッション2:Disaster and its Records「危機とその記録」
Edward Boyle(国際日本文化研究センター准教授)
Resilient Materials: Heritage in Disaster Recovery
Joachim Alt(国立歴史民俗博物館特任助教)
Bearing the Unbearable: The Early Post-War in Anime
Reinhard Zöllner, Harald Meyer (University of Bonn, Professor)
Commemorating the Great Kanto Earthquake
セッション 3: Digital Humanities「デジタル・ヒューマニティーズ」
横山 晶子(国立国語研究所特任助教)
Language Preservation in the Community: The Case of Okinoerabu, Ryukyuan
駒居 幸(国際日本文化研究センター特任助教)
Exploring Distance: KIRINO Natsuo's Novels in Japanese and English Contexts
Matthias Lang (Director, Bonn Center for Digital Humanities)
Protecting the Material Cultural Heritage with 3D Technology
9月28日
セッション 4: Local Culture and Nature「地域の文化と自然」
吉田 丈人(東京大学/総合地球環境学研究所客員教授)
Local Culture for Avoiding Disasters and Taking Advantages of Blessings in Nature
Lothar Schrott (University of Bonn, Professor)
Lessons to Learn -- The Role of Higher Education in Disaster Risk Management and Insights from the Flood Events of July 2021
Irene Petraroli (University of Twente, the Netherlands, Post-Doctoral Fellow)
Disaster Preparedness and Community Resilience Between Japan and Europe
セッション 5: Sustainability and Resilience「持続可能性と復元力」
Patra Prabir (総合地球環境学研究所教授)<zoom>
Effect of Modern Agriculture Practices on Air Pollution and Climate Change
Paola Fontanella (United Nations University, Bonn, Programme Associate)
Cultural Heritage and Local Knowledge for Community Disaster Resilience: Participatory Approaches in Tadami UNESCO Biosphere Reserve
閉会式

Birgit Ulrike Münch 副学長(国際担当)
木部 暢子(人間文化研究機構長)