大学共同利用機関法人は、大学共同利用機関を設置することを目的として、国立大学法人法の定めるところにより設立される法人です。
大学共同利用機関は、特定の高等教育機関には属さない独立の組織として、国公私立大学の共同利用・共同研究を支える、世界的に見て大変ユニークな研究機関です。学術の最先端分野を新たに開拓する大型研究プロジェクト等を推進することで、各研究機関の学術領域の枠組みを越えて、我が国の研究力強化に貢献しています。また、世界的な枠組みに積極的に関与していける人材の育成、学問分野や国境を越えた研究成果の共有・発信に取り組んでいます。
この大学共同利用機関は、古いものでは半世紀以上の歴史がありますが、2004年に4つの大学共同利用機関法人(機構)として編成されました。
人間文化研究機構、自然科学研究機構、高エネルギー加速器研究機構、情報・システム研究機構は、大学共同利用機関法人として、17の大学共同利用機関を設置、運営しています。
大学共同利用機関法人とその構成機関
大 学 共 同 利 用 機 関 法 人 | ||||
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人間文化研究機構 | 自然科学研究機構 | 高エネルギー 加速器研究機構 |
情報・システム 研究機構 |
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大学共同利用機関
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国立歴史民俗博物館 国文学研究資料館 国立国語研究所 国際日本文化研究センター 総合地球環境学研究所 国立民族学博物館 |
国立天文台 核融合科学研究所 基礎生物学研究所 生理学研究所 分子科学研究所 |
素粒子原子核研究所 物質構造科学研究所 |
国立極地研究所 国立情報学研究所 統計数理研究所 国立遺伝学研究所 |
大学共同利用機関は、「研究者コミュニティによって運営される研究機関」であり、各大学の枠を越え、全国の大学等の研究者に共同利用・共同研究の場を提供する中核拠点、国際的な頭脳循環のハブ、ならびに異分野融合・新分野創成を推進する役割を果たすとともに、各機関の特性を踏まえた機能強化に努めています。
また、個々の大学では維持することが難しい大規模な実験・観測施設、及びデータベースや研究資料等を整備して、大学等の研究者がこれらを利用し、効果的に先端的な共同研究ができるようにしています。
さらに、総合研究大学院大学の基盤機関として、新しい時代を担う研究者養成を行っているほか、全国の大学より特別共同利用研究員等として大学院生の受け入れを行うなど、研究と教育の一体化により、次世代の人材育成に取り組んでいます。
大学共同利用機関の活動