共創促進事業「デジタル・ヒューマニティーズ(DH)促進事業」

人文機構では、2022年度から6年間の重要課題としてデジタル・ヒューマニティーズ(DH)の推進を掲げています。
 DH について、人文機構では、人文学の様々な分野・手法にデジタル技術を適用・応用する研究分野であると同時に、他分野の研究者や社会の人々が集まり、横断的に議論し、新たな研究領域を共創する場や関連する研究基盤を含めた総体であり、次世代に向けた知の創成の基盤であると位置付けています。2023年度にはDH 推進室を設置し、国際的に進展する取組みのなかで、人文機構も役割を果たしていきます。

dh2023

<主な取組み事項>

○ 各機関及び国内研究機関が保持する人間文化研究の研究資源をデジタル化し、利用可能にする。

○ 上記研究資源をデータベース化し、発見可能にする。

○ データ形式の標準化、データベース間連携、公開に際する権利処理等を支援するプラットフォームを整備する。

○ プラットフォーム化した研究基盤の提供・共有を通じて、異分野融合による国内外の研究機関の共同研究を進展させる。

○ DH の活用によって、国内の研究者が人間文化研究において新たな知の保存・分析・交換を展開することを促進する。

<2023年度の主な実績>

○ 2023年 7月 DH 推進室を設置。

○ 2023年10月 「DH権利相談窓口」の設置。6機関から知財関連の相談を機構本部にて受け付ける。

○ 2023年12月 DH 促進事業の公式ウェブサイトを公開。

○ 2024年 2月 若手研究者の研究発表・交流のため、「DH若手の会」を開催。

○ 2024年 2月 国内の大学等研究機関と、DH組織ネットワーキング協議会準備会を開催。

○ 2024年 3月 「DH 研究に関する権利問題ガイド」公開。
そのほか、DH 講座(動画)を3講座(11本)公開、DH 研究会を4回開催した。

 

 

nihuBridge

nihuBridge は、人文機構及び連携機関が発信する多様な研究資源を共有・活用するための、ポータルサイトです。

これまで約20年間の取組みである研究資源共有化推進事業の成果として開発された、統合検索システムnihuINT を発展させ、各機関の研究成果がより俯瞰できる場所として新たにリリースされました。データセットの取得、データベースとそれのUI からの統合検索による情報収集が可能なほか、ディレクトリによる情報提供やAPI の提供を行っています。

今後は、内在する情報同士の連結を実現し、nihuBridge をデータ活用を促進するためのプラットフォームへ進化させる計画です。

<2023年度の主な実績>

○ 2023年 8月 nihuBridge のAPI チュートリアル改訂版を公開。

○ 2023年10月 第1回人間文化研究機構DH 研究会「DH プラットフォームnihuBridge の研究活用の可能性~ API 機能を一例として」のアーカイブ動画を人文機構公式YouTube チャンネルで公開

nihubridge2023

人文系「サイエンスマップ」

人文系の研究成果に関する論文情報を可視化するシステムです。機関リポジトリに掲載されている論文等刊行物の本文テキストを解析し、キーワードから年代軸と機関別カテゴリで論文をマッピングしたり、論文間のトピックの関連性を表示したりすることにより、研究成果の発見・活用の新たな切り口を提供します。

国際リンク集

日本における人文学と日本研究に関する情報源となるウェブページを、主題のカテゴリごとに整理したURL ディレクトリ(リンク集)です。英語によるページを対象に収集・収録し、日本の人文学研究に関する国際発信を総覧するものです。

第3期までの研究資源共有化推進事業