東北大学、神戸大学と連携・協力協定を締結
人間文化研究機構と東北大学、神戸大学は、「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業における連携・協力に関する基本協定書」を1月26日に締結した。
本協定による歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業は、平成7年の阪神・淡路大震災以降、全国の地域歴史資料保全活動や震災資料の収集保存支援活動の先導的立場を担ってきた神戸大学と、平成23年の東日本大震災以来、全学を挙げ教育・研究機能の回復と被災地の復旧に努めた経験と知見を活かした文理横断型の実践的防災学を推進してきた東北大学とともに、6つの大学共同利用機関が人間文化の総合的研究拠点を形成し、この分野においては、被災資料のレスキューと保存科学的アプローチを中心とした活動に取り組んできた機構が一体となって推進する。
本事業では各地の大学や地域の史料ネットと密接な連携関係を築き、日常的な資料調査・保存研究を軸に、大学や地域社会における教育・人材育成とそのための環境整備を行い、それらの成果を通じて、地域社会における歴史文化の継承と創成に向けた大学の教育・研究機能の強化に資することを目指している。
東北大学東京分室において行われた調印式には、里見進東北大学総長、武田廣神戸大学長をはじめ、両大学と機構において本事業を実践・主導する東北大学災害科学国際研究所、神戸大学大学院人文学研究科、国立歴史民俗博物館の関係者が出席した。また、同日午後には、同会場にて、機構主催によるメディア懇談会を実施し、これまでの両大学と機構における取組と今後の事業計画を通じて、歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業の目的や意義を、広く社会に発信した。
左から武田神戸大学長、里見東北大学総長、立本機構長
本事業の推進において中心的役割を担う両大学と機構の関係者
メディア懇談会の様子