この度、本館人類文明誌研究部の齋藤晃教授が、「第33回大同生命地域研究奨励賞」を受賞しました。
贈呈式:平成30年7月20日(会場 一般社団法人クラブ関西)
受賞者:齋藤晃(国立民族学博物館人類文明誌研究部教授)
○受賞理由
齋藤晃氏は長年にわたって、ラテンアメリカ地域を対象に、フィールド調査と文書館調査にもとづく地域研究を実証的に進め、とりわけスペインの植民地支配が南米の先住民に及ぼした影響を、①文字と文書の導入、②キリスト教美術の移植、③集住化(ヨーロッパ様式の町への先住民の強制移住)の三点に焦点を絞って研究を進めており、その成果は国内外で高く評価されている。
この研究の実現にあたり、さまざまな国の研究機関・研究者と共同研究を組織し、国内外で頻繁に研究集会を開催し、その成果を多言語で発信している点は、人文社会科学の国際化の模範であり、齋藤氏をこの分野を牽引する世界的権威として押し上げた要因ともいえる。齋藤氏の研究は、ラテンアメリカ社会の歴史的基盤を解明する重要な営みであり、その研究を比類なきレベルにまで高めたことは、日本における地域研究にとっても実に幸いなことである。(大同生命地域研究奨励賞 業績紹介抜粋)
大同生命地域研究奨励賞:
大同生命地域研究賞は、公益財団法人大同生命国際文化基金により設けられた賞で、「地球的規模における地域研究」に貢献した研究者を顕彰するものです。そのうち「大同生命地域研究奨励賞」は、地域研究の分野で新しい展開を試みるとともに、今後さらに活躍が期待される研究者が対象になります。