日時:2016年1月30日(土)13:00~17:30
会場:ヤクルトホール(東京都港区東新橋1-1-19)
主催:大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
後援:文部科学省
第27回人文機構公開講演会・シンポジウム「没後150年 シーボルトが紹介した日本文化」要旨集
趣旨:
19世紀に二度にわたり来日したドイツ人医師、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(Philipp Franz Balthasar von Siebold)は、江戸時代の日本に近代的な医学を伝える一方で、日本の自然や生活文化に関わる膨大な資料を収集し、ヨーロッパに持ち帰った。シーボルトの日本研究が、帰国後に出版された『日本 Nippon』(1832-1882)や『日本植物誌 Flora Japonica』(1835-1870)などに結実し、構成の日本学や植物学に大きく貢献したことはよく知られるところである。
シーボルトの活動は、著書の出版にとどまらない。ライデン・アムステルダム・ヴェルツブルグ・ミュンヘンの四つの都市で開催された日本展示、園芸植物の通信販売など、さまざまな手段によって、19世紀の西洋世界に「異文化としての日本」を紹介し続けた。
本シンポジウムでは、没後150年を記念して、各分野からの視点で、シーボルトの功績を振り返るとともに、今後のシーボルト研究を展望する。
プログラム:
- 13:00
- 主催者挨拶 立本 成文(人間文化研究機構長)
- 13:05
- 企画趣旨 日高 薫(国立歴史民俗博物館教授)
- 13:35
- 基調講演「シーボルト父子の日本コレクションとヨーロッパにおける日本研究」
ヨーゼフ・クライナー(ボン大学名誉教授・法政大学国際日本学研究所客員所員) - 14:35
- <休 憩>
- 14:50
- 講演「ジャポニズムの先駆けとなったシーボルトの植物」
大場 秀章(東京大学名誉教授) - 15:35
- 講演「近世日本を語った異国人たち:シーボルトの位置」
松井 洋子(東京大学史料編纂所教授) - 16:20
- <休 憩>
- 16:35
- パネルディスカッション「シーボルト研究の現状とこれから」
パネリスト:ヨーゼフ・クライナー × 大場 秀章 × 松井 洋子 × 日高 薫
司会:大久保 純一(国立歴史民俗博物館教授) - 17:25
- 挨拶 久留島 浩(国立歴史民俗博物館長)
総合司会:佐藤 洋一郎(人間文化研究機構理事)