イベント一覧
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【日文研創立30周年記念講演会 「日文研と私―回顧と展望」「日本研究の諸問題―歴史と歴史学をめぐる省察」
2017年05月17日第1部「日文研と私―回顧と展望」梅原 猛 国際日本文化研究センター 顧問
(聞き手)磯田 道史 国際日本文化研究センター 准教授日本史家の磯田道史准教授を聞き手に、初代所長の梅原猛顧問が日文研創立の理念、多彩な研究者を集めた経緯や苦心、建物に込められた思想、等々をふり返り、現下の思索の対象である「人類哲学」、人類の「闇」と「光」の問題にも言い及びながら、日文研の将来に思いをめぐらせる。
第2部「日本研究の諸問題―歴史と歴史学をめぐる省察」ジェームズ・E・ケテラー シカゴ大学 教授
欧米での政府主導の体系的日本研究の契機は真珠湾攻撃にある。先行する日本研究はむろん存在するが、20世紀中葉の戦争のもたらした意義は等閑視できない。創立以来日文研はこの外から見た日本研究の潮流の最前線にあり、日本を中心に据えた研究と日本主義あるいは日本人論研究の中心地の役割を担い、30年にわたり世界の研究者を招いて扱いの難しい諸問題に取り組んできた。本講演ではこの過去に触れ、日本史・日本研究の歴史と歴史学の諸相を検討し、日文研に有り得るいくつかの将来にも思いを馳せてみたい。
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【民博】みんぱくウィークエンド・サロン「豊かな高齢期とナラティヴ」
2017年05月14日語り、物語などを意味するナラティヴを素材とする交流は、高齢期のウェルビーイングに資する活動として注目されています。ここでは、スイスの多世代対象生活コミュニティで紡がれるナラティヴと、人々のエイジング・イン・プレイスや新しい地域文化創出を考えます。
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フォーラム なぜアーカイブズは必要なのか Part.2 『地方再生に向けた公文書管理』
2017年05月12日今、地方の再生が大きな課題となっています。地方再生は住民一人一人が共同体の一員であることを自覚することから始まります。そのためには、地域の歴史を共有し行政へ積極的に関わることが必要です。今回の公開フォーラムでは地域の歴史を共有するとともに、いかに住民が行政へ参加していくか、そのあり方について考えていきます。
東日本大震災から6年余が過ぎて開催する本フォーラムは、地域の復興に目を向け、公文書管理と活用の意義を改めて見直すとともに、適切な公文書管理の意義を協議していきます。
この地震・津波災害の記憶と経験をいかに未来に継承し、次代の社会を築き上げていくのかを考える契機としたいと願っています。 皆さまの参加を心よりお待ちしております。
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【日文研】第310回 日文研フォーラム「三つの「赤い」と二つの「寒い」から、方言を考える――方言と言語類型論の出会い」
2017年05月09日方言には、いわゆる標準語にはない言葉の分化が見られ、土地の人々の伝統的な感覚や考え方を反映しています。
たとえば、韓国の済州市に残る伝統的な方言には、「赤い」を意味する「벌겅하다/헌다/하염쩌」という三つの語形があります。また一方、日本の熊本県松橋町では「寒い」の意味で、「サンカ/サンカリヨル」という二つの語形が使われています。もっとも、言語の経済性原則という観点からすれば、これらの語はまったく同じことを意味しているのではなく、何らかのルールによって使い分けられているものと予想することができます。
本講演ではこの現象を考察するために、言語類型論の観点をご紹介します。そこから、それぞれの使い分けのルールと特徴が浮き彫りにされるだけではなく、両言語が世界言語の中に位置づけられることをお話ししたいと思います。
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【民博】みんぱくウィークエンド・サロン「華僑の移住と暮らし――タヒチ」
2017年05月07日タヒチでは首都・パペーテを中心に多くの華僑・華人が住んでいます。なかでもタヒチの華人の大半は客家であり、彼らは現地の経済や文化に大きな影響を及ぼしています。タヒチの客家の移住、食文化、文化復興などについて紹介します。
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【民博】ビーズの素材に注目!――ペーパービーズをつくろう
2017年04月28日2017年05月02日2017年05月27日ガラス、石、貝・・・。ビーズは、さまざまな素材でつくられています。そのなかでも今回は、紙を何層にも巻いてつくるペーパービーズをとりあげます。特別展の展示解説を聞いた後、実際にペーパービーズをつくりましょう。
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【民博】みんぱくウィークエンド・サロン「異教徒の地」と「光の地」―パキスタン・アフガニスタンのカタ人とカラーシャ人
2017年04月30日パキスタンとアフガニスタンとにまたがって延びるヒンドゥークシ山脈。その山中には「光の地」と呼ばれる地域があります。かつて「異教徒の地」と呼ばれていたその地域に暮らす、カラーシャ人とカタ人という民族とその文化を、映像を交えて紹介します。
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【民博】ビーズの素材に注目!――ペーパービーズをつくろう
2017年04月28日2017年05月02日2017年05月27日ガラス、石、貝・・・。ビーズは、さまざまな素材でつくられています。そのなかでも今回は、紙を何層にも巻いてつくるペーパービーズをとりあげます。特別展の展示解説を聞いた後、実際にペーパービーズをつくりましょう。
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【民博】みんぱくウィークエンド・サロン「世界のビーズ、日本のビーズ」
2017年04月16日ビーズは、現在、地球のすみずみまでに広がっています。しかしながら、世界各地の状況をよくみると、ビーズ好きの民族とそうでない人々がいます。日本人は、いったい、どちらのグループに入るのでしょうか。10万年のビーズの歴史をふまえて、日本人にとってのビーズの社会的、文化的意味について考えます。
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【民博】みんぱくゼミナール 「エジプトでイスラーム思想のテクストを読む」
2017年04月15日思想研究の主たるアプローチはテクスト分析ですが、著者の手を離れた後、テクストの意味は誰のモノになるのでしょうか。エジプトの事例より思想研究への人類学的アプローチを検討します。
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【日文研】第309回 日文研フォーラム「着衣改造の近代――わが母の服装観から見る日中衣装変遷史」
2017年04月11日中国と比べ、明治日本の近代化は相対的に成功を収めました。その原因はどこにあったのか――中国における一つの大きな問題は、旧時代の社会を改造し、近代的な文明を確立しようとする理念のなかで、伝統文化と古い価値体系に対する批判が徹底的になされなかったということではないでしょうか。本講演では、歴史のなかでも最も身近な一分野である服装史を通じて、この問題を考えます。
衣生活は、人類特有の営みです。衣服は、人々の身体を保護するという実際的な目的に資するだけでなく、各時代、各社会の様相を端的に反映しています。さらに、個々の人間がそれを身につけることによって「人」と「服」の関係は深まり、その関係性のなかに、その人の生きる時代や社会が浮上してきます。
ここで主に取り上げる「人」は、講演者の母です。彼女の服装観、生き様から見えてくる、日中両国の衣装変遷過程の特徴に焦点を当てて、お話ししたいと思います。 -
【日文研】小松和彦所長文化功労者顕彰記念講演会「妖怪と戯れて四〇年-私の学問人生-」
2017年03月28日日本には驚くほど多様で豊かな妖怪文化が生み出され、盛衰を重ねながら、現在に至っている。妖怪を探ることの面白さに取り憑かれ、次々に湧き起こる疑問を解き明かそうと妖怪たちと戯れているうちに、気づくと四〇年あまりもの歳月が流れてしまった。このたび文化功労者に選ばれたのを機に、私の研究の足跡を振り返りながら、妖怪とは何か、妖怪研究の魅力はどこにあるのか、妖怪研究はどうあるべきか等々を語ってみたい。
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【地球研】第71回地球研市民セミナー「地球環境問題の解決のための科学とは?-ひとびとと共に学ぶ超学際研究の探究-」
2017年03月24日私たちの社会を脅かしている地球環境問題 は、その解決をめざすさまざまな学術的研究が進展しているにもかかわらず、一向に解決の兆しを見せていません。私たちは、このような状況を打破するために、社会のさまざまな人々(ステークホルダー)と共に、新しい問題解決指向の科学のありかたを探究してきました。
科学者が解決策を提案し、社会がそれを活用して問題解決をはかるという従来のやりかたを脱却して、そもそも何が大事な問題なのか、そのためにどんな研究が必要か、という研究のデザインから、科学者と社会のさまざまな人々が協働するという超学際研究のありかたを、世界各地の地域社会の事例から探ってきたのです。地球環境問題の解決を促す科学のありかた、科学を使いこなす社会のありかたについて、皆さんと一緒に考えてみましょう。
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【民博】みんぱくゼミナール 「人間にとってビーズとは何か?―特別展「ビーズ―つなぐ・かざる・みせる」から」
2017年03月18日わずか直径が数ミリのものからつくりだされるビーズの世界。これは、10万年前に生まれて現在では世界中にひろがっています。美しさに秘められた世界各地の人びとの知恵を紹介します。
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【民博】みんぱくウィークエンド・サロン「新構築展示のこころとかたち」
2017年03月12日新構築展示は、アイヌの文化展示のチセ(伝統家屋)の屋根替えで完了します。フォーラム、グローカル、ハンズオンなど、新しいコンセプトによる展示の出来栄えはいかがでしょうか。この展示刷新のねらいとそのすがたについて考えてみます。